ネタが作られていくところを…見ている!



3/3「世界の果てで僕たちは出会った」レポ。


前回(1/21)次回は2人でネタを作ってみよう、と決まった時からすごく楽しみにしてました!
即興でネタを作るっていうチャレンジに加えて、その過程を見ることができる機会なんてそうそうない。
しかもコンビではない2人の考える笑いがどう組み合わさってどんな化学反応が起こるのか。


開演。2人で出てきてすぐに敦彦さんから本日の流れを説明。
なんと1時間半の公演中に2本ネタを作るとのこと!
考えたネタを練習するのに約10分、実際に披露するのに約3分、と設定すると
ネタを考える時間は約30分しかない!ということで焦る2人。早速ホワイトボードを使ってネタ作りに。
ネタ作りのおおまかな流れは下記のとおり。


1. まず何をやるか決める。
敦「漫才、コント、ショートコント、リズムネタ」
修「俺リズムネタなんて出来んわ!」
敦「最近2700とか見てるとまたやりたくなって」
なんて言いながらも、1本目は漫才、2本目はコントに決定。
とにかく時間がないので悩んでいる暇がないw


2. 設定(題材)を何にするか決める。
思いついた(考えてきた?)ワードをとにかくバンバン言いながらボードに書く敦彦さん。
それを受けて「許容量オーバーや」とウンウン唸りながらも、気になったワードを拾い上げて
プラスアルファしていく修士さん。
2人の脳みそはフル回転してるんだろうな…専門家に脳波とか見てもらいたいw


3. 2で決めた設定にさらに細かく肉付けし、流れを決めていく。
起承転結方式でボードに書いていく敦彦さん。
「起(入り)」と「結(オチ)」が先に決まっていく。
「承」では「転」に向けてネタを進めていくためのエピソードを考えていく。
そして「転」ではオチに向けての笑いを積み重ねていく。


お互いの発想を掛け合いしつつ展開させ、客席のウケも加味しつつネタが作られていく光景に
とにかくワクワクが止まらない!
こっちは見てただ笑ってるだけなのに、ジェットコースターに乗ってるみたいなスピード感。
30分はあっという間に過ぎ、それでもだいたいの構成が決まり、10分間練習のため捌ける2人。
その間我々観客は放置プレイw この時間をどうするかがある意味一番の課題かも。
とりあえず手持ち無沙汰にならないように、何かしら映像など流してもらえると有難いかな。



1本目/漫才
標準語と関西弁の逆転漫才
漫才するにあたり、お互い相手に合わせて標準語と関西弁で練習してきた2人。
でも「〜でんがな」「〜じゃん」を多用しわざとらしい言葉遣いに。
じゃあ知ってるお洒落スポットや地名を言い合おう。「アメ村」押しと「田端」押し。
西に行き過ぎて博多弁になる敦彦さん。戻ってきたけどちょっとずれて京都弁。
修士さんも北に行き過ぎたり、南に行き過ぎて沖縄言葉になったり。
最後はお互い本来の言葉に戻り「あれ、戻ってるやん」「戻ってんじゃん」

(漫才を文章で表すのは本当難しい…雰囲気だけ感じ取っていただければ幸いです)
オリラジファンからすると、修士さんの慎吾とは違うツッコミ方がとにかく新鮮に感じた。
なんというかとにかく小気味よい。
修士さんの標準語がだんだんオカマっぽくなっちゃうのも楽しくてw
標準語と関西弁のネタっていうのもこの2人ならでは。
敦彦さん独特の変な動きもネタに組み込まれてて、2人の特徴が生きてるな、と思ったり。
このネタに関しては2人も「もっと掘り下げられる」と気に入ったみたいなので、今後のネタにも反映されるかも?


2本目/コント
自殺観察者・死見沢 〜SHINIMIZAWA〜
失恋し飛び降り自殺しようとしている修士(高2)のところへやってきた白髪の謎の男死見沢。
自殺を止めるのかと思いきや、見たいから早く飛び降りろと急かす。
「君が飛び降りるところを…見ている!」
今まで数多くの自殺を見届けてきたという死見沢。自殺の理由を勝手に想像する。
「上場した株を購入したが暴落したからだろう?」「高2や!!」
「恋愛関係で自殺する78%は童貞、更にその78%は相撲部だ!」
死見沢の素性が気になる修士。1日で白髪になったという死見沢、何かショックなことがあったのかと
思いきや「ブリーチだ!」
死見沢の両親も観察者。父は交通量を見ている。「バイトやん!」 母はドモ〇ルンリンクルの液が
垂れているのを見ている。
話しているうちに馬鹿らしくなり、自殺をやめる修士
「もしや自殺を止めるためにこんな話を…?」 いい人になりかける死見沢だったが
立ち去ると見せかけて自分が飛び降りる。「俺の飛び降りるところを見ていろー!」

前回「コントではやりたい人物が1人しかいない」と言っていた敦彦さん。
その言葉通り、自らカツラとメガネを2種類ずつ用意w
修士さんもOKし、オリラジファンにはおなじみの「〜沢シリーズ」キャラ全開のコントに。
オリラジのコントだと慎吾が突っ込まず受け入れるであろう死見沢のおかしなところに
普通にツッコミを入れる修士さん、ていうのがまた新鮮w
ネタ考え中からすでに役柄に入りこんで口調や仕草が死見沢な敦彦さん。
個人的に敦彦さんの「〜沢」キャラが大好物なので、ずっと笑いが止まらなくて大変w
ドモ〇ルンリンクルのくだりに関しては、昔なにかのインタビューで「もし芸人をしてなかったら
何をしてたと思うか?」の質問に「芸人になることしか考えてなかったので、なれてなかったら
ドモ〇ルンリンクルの工場で垂れてくる液をただ見つめる仕事でもしてたと思う」みたいなことを
言ってたのがここで登場するとは!と悶絶ww
「死見沢シリーズ化してもええんちゃう?」と修士さんが口を滑らしたのでw 今後も
死見沢が見られるかも… 私は嬉しいけど修士さんファンの方はどう思ってるのやらw




とにかく楽しくて時間があっという間に過ぎましたよ。
最初ネタ2本作るって聞いた時は無謀じゃない?と思ったけど、考える時間を30分と制限されたことで
逆にダラダラせず濃密になったんじゃないかと思う。
翌日の無限大でも敦彦さんが「作品は締切が作る。締切が設定されていることで作れた」と言ってたし。
そして芸人さんの腕って本当凄いと再認識させられた。
創造力・瞬発力・表現力…自分にない力を見せつけられ、ただただ尊敬、感服。
だって10分練習の間に更に新しいフレーズが追加されてるんだよ!
あの短時間で練り上げて更に1段階上げてくる凄さには感動しきり。
体力・精神力ともに消耗の激しい舞台だと思うけど、2人がとても楽しそうで見ているこっちも嬉しかった。
(敦彦さんはオリラジでもこの方式でやってみたい、と言うくらいだからよほど楽しかったんじゃないかな)
5回の公演で計10本ネタを作って、それを練って6回目にライブでやる予定とのこと。
ゆくゆくはDVDにしたい、なんていう野望もありw
でも開演時間が遅いせいか、観客が少ないことを気にしていて「チケット手売りするか」なんて話まで出てたw
2人のファンじゃなくても、お笑い好きなら見て損はない、すごく楽しめるライブだと思うので
もっとたくさんの人に見て欲しいなー! 次回は5月の予定だそうです。